「未経験歓迎!」の少年野球コーチング

野球経験のない(少ない)自分に何が教えられるのか・・・そんなお父さんコーチに!

低学年のフライ練習②

 

カラーボールを使って、ある程度フライを捕る感覚をつかんだあとにおすすめしたい練習法です。ボールは軟球を使いますが、いきなりノックだと打球がランダムで難しいので、ワンクッション挟みます。みなさんのチームに手動式のバッティングマシンはあるでしょうか?それをフライ練習に活用します。

やり方は以下の通り。
※マシンが無ければ手投げでもOKです。ただし、狙ったところにフライを落とせるコーチが投げてください。ノックでそれができれば理想ですが難易度高いです。

①フライになるようにマシンの角度を調整し、落下地点が40メートル前後になるよう設定する
②落下地点を中心に4箇所に印をつける(印をつなげると一辺10メートル程度の正方形になるように)
③マシン側から見て左上の印に子どもたちを並ばせる
④練習スタート。マシンを操作するコーチは「いくぞー」と合図してからボールを放つ

⑤先頭の子はボールが放たれてから落下地点に向かって走り、フライを捕る(子どもから見ると、左斜め前に走ってフライを捕ることになる)
⑥捕球したら近くに置いたカゴにボールを入れ、時計回りでマシン側から見て右上の印に移動する
⑦左上に並んだ子が全員終わったら、次は右上の位置からフライを捕らせる
⑧これを4箇所ぐるぐる回って繰り返す

この練習のいいところは、ボールの落下地点が決まっていること。捕球の難易度がぐっと下がります。それじゃ意味ないよ、と思われるかもしれませんが、カラーボールとはちがう軟球のフライの感覚を養うには非常に効果的ですし、「落下地点に向かって走る→止まる→構える→捕る」という一連の動作を反復練習できます。

これだけではありません。マシンから見て右下と左下の印からは後ろ斜めに走る形になり、背走の練習もできます。さらに、正方形の感覚を広げて落下地点までの距離を調節すれば、ランニングキャッチという難易度の高いプレーの練習も可能と、一粒で2つも3つもおいしい練習メニューになっています。

この練習でフライが捕れるようになったからといって、ノックのランダムなフライがすぐとれるようになるわけではありません。ですが、ボールが落ちてくる軌道や、走りながらキャッチする感覚を身につけることで、いきなりノックから始めるよりも上達のスピードが格段に上がります。

もちろん、このマシンのメニューでもうまくできない子はいます。カラーボールはおでこでヘディングできても、軟球はまだ怖いという子ですね。その場合はワンバウンドしてからキャッチでも良しとします。ワンバウンドキャッチができたら次はグラブに当てればOK、といった感じでステップアップしていけば、いつのまにか捕れるようになるはずです。

野球経験のない方ならわかると思いますが、フライを捕るのは大人でも簡単ではありません。子どもならなおさらです。恐怖心をもたないようにカラーボールから始めて、細かく段階を踏んで進めていくことを強くおすすめします。

 

ちょっと長くなってしまいましたが、今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。