「未経験歓迎!」の少年野球コーチング

野球経験のない(少ない)自分に何が教えられるのか・・・そんなお父さんコーチに!

野球経験より大事なこと

 

「こんな自分が教えていいの?」

 

野球経験のない(少ない)お父さんコーチなら、必ず一度はする自問自答です。私もチームに入ったばかりのころは同じで、自分から何かを教えることなく、他のコーチをただ手伝っているだけの毎日でした。

 

しかし何年もやっているとわかってきたことがあります。中学・高校の指導者ならいざ知らず、少年野球の指導者にとって最も大切なのは「豊富な経験」ではありません。では何が大切かといえば、それは「学ぶ姿勢」だと今は思っています。

 

野球の技術やコーチングは日進月歩で変化しています。ちょっと前までフライはダメと言っていたのに、いまやフライボール革命の時代です。昔は多少の体罰は許容されていましたが、連日ワイドショーを騒がせているとおり一切許されない世の中になりました。

 

なのに過去の経験だけを頼りに、一切学ぼうとせず、古いままの野球観で教えている指導者が少年野球にはまだまだ多いと感じます。相手のミスを期待して「転がせば何かある」と指示する指導者。エラーをすると感情のままに大声で怒鳴りつける指導者。ケガや故障に無頓着で子どもに無理をさせる指導者。どんなに立派な経歴があっても、どんなに情熱があっても、学びのない指導者は子どもにとって害悪です。

 

だから、経験がなくても遠慮する必要はありません。これから学べばいいんです。情報は書籍やネットでいくらでも手に入りますし、技術的なことも少年野球レベルなら教えられるようになります。それでも難しいという場合は、技術面は他のコーチにまかせてもいいでしょう。子どもが楽しく取り組める練習メニューを考案したり、モチベーションを高める声掛けだったり、コーチとしてできることはたくさんあります。このブログでも主に技術面以外のコーチングについて紹介していきますので、よかったら参考にしてください。

 

今日はそろそろ失礼します。

最後までお読みいただきありがとうございました。

スコアラーのススメ

 

「野球経験は少ないけど、なにかしらチームの役に立ちたい」

 

そんな熱心なお父さんコーチにおすすめしたいのが、スコアラーです。スコアラーは試合の経過を記録し、ときに監督に助言をするチームに欠かせない重要なポジション。細かな数字や記号が書かれたスコアブックを見ると「自分には無理むり!」なんて腰が引けるかもしれません。でも大丈夫。基本的なルールを覚えて、数試合実戦を重ねれば誰でも書けるようになります。

 

しかもスコアラーは、野球経験者ほど敬遠する傾向にあります。デスクワークより、カラダを動かして野球を教えたいという気持ちが強いのでしょう。となればここは、野球未経験者の出番です。

 

スコアラーをおすすめする理由は3つ。

 

【1】野球の勉強になる
スコアを書くにはあらゆるプレーやルールへの理解が必要です。「三振」「盗塁」のような基本的なものから「振り逃げ」や「フィルダースチョイス」のようなちょっと難しいプレーまで、ワンプレーごとに書き記していきます。最初は知らないことだらけかもしれませんが、スコアラー経験のある先輩コーチが丁寧に(厳しく?)教えてくれるはず。これが野球未経験者にはとてもよい勉強になります。

 

【2】チームでのポジションが得られる
スコアラーは試合には欠かせないポジション。自分から手を上げるコーチは少ないのでとても重宝されます。最初はスコアを書くだけで精一杯でも、慣れてくれば試合中に監督に助言することもできるようになります。スコアラーの一言がチームを救うことも少なくありません。

 

【3】過去の試合をリプレイできる
スコアが読めると過去の試合経過を事細かにたどることができます。チームでの振り返りに役立つのはもちろん、自分の子どもが活躍した試合のスコアをスマホで撮影しておけば、1試合まるまる思い出としてとっておくことができます。

 

すでにスコアラーがいるという場合は、セカンドスコアラー(またはサードスコアラー)という手があります。スコアラーが毎試合必ず出席できないチームでは、スコアラーは何人いても困りません。

 

ちなみに、スコアの書き方には「早稲田式」や「慶応式」などがあるので、チームで統一している場合はそれに従ってください。特に決まっていない場合は、「野球 スコア 付け方」などで検索すると、関連ページがいくらでもヒットします。自分にあったページで勉強してみてください。

 

そしていつしか「監督、このバッター、二打席連続でレフトに引っ張りです」「さっきセーフティしてます。バント警戒です」なんて試合中に発言できるスコアラーになると、もっと楽しさが広がると思います。ぜひチャレンジしてみてください。

 

今日はこれくらいで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

野球経験ゼロだからできること

こんにちは、Sコーチです。

 

前回のエントリーでも書きましたが、私自身は少年野球までしか野球の経験はありません。中学はバスケ部、高校はハンドボール部でした。

 

野球経験ほぼゼロです。

 

そんな私でも、いや、そんな私だからこそ、経験者の方たちに比べてひとつアドバンテージに感じていることがありました。

 

それは、子どもと同じレベルで野球ができること。

 

例えばバッティングを教える際に使う「開きが早い」や「ドアスイング」などの野球独特の表現は、子どもたち同様、私もチンプンカンプンでした。ネットや書籍でその意味を調べ、自分でもわかる言葉に“翻訳”し、子どもたちに伝える。経験ゼロだからこそできる子ども目線でのコーチングです。

 

また、試合で静かになると「声だせー!」と大声をあげるコーチがいます。選手は一瞬「おーい、おーい」と声を出しますが、またすぐに元の静寂に。これも経験ゼロの私からすると「なんて声を出せばいいの?」「それがわからないから声ださないのでは?」となります。家に帰って【声をだす意味】から調べて【攻撃・守備それぞれの声だしのバリエーション】をまとめ、翌週の練習で子どもたちに伝える。それをやって初めて「声だせー!」は意味をなすと思うのです。

 

これらはほんの一例で、大人が思っている以上に子どもには伝わっていないことが、少年野球の現場には山ほどあります。それに気づいてあげることが、未経験コーチの一番の存在意義だと思っています。経験がないからと尻込みせず、子どもたちの目線でコーチングを楽しんでください。

 

では、今日はこれくらいで。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

このブログについて

はじめまして。Sコーチと申します。

 

少年野球でのコーチ・監督の経験は合計7年。いまは二人の息子の中学&高校野球の試合観戦が中心で、OBとして外から少年野球の現状を見ている立場です。

 

はたから見ていても顕著なのが、ここ2~3年での少年野球チームの減少。もっと前からその傾向はありましたが、急速に拍車がかかっている印象です。プロ野球高校野球だけを見ていると野球人気はまだまだ健在に見えますが、その将来を荷う子どもたちがプレーする少年野球は危機的状況。ライバルとして競っていたチームが部員不足のため休部、、そんな話を聞くとOBとはいえ寂しい気分になります。

 

私自身、少年野球にはとてもお世話になりました。妻もいっしょに家族全員で喜怒哀楽を共有し、「家族の青春時代」といってもよい時間を過ごすことができました。その少年野球のために何かしたいな、というのがこのブログをはじめたきっかけです。

 

私の強みは「野球経験が少年野球までしかないこと」です。高校、大学まで野球をされていた方には笑われるかもしれません(汗)。しかし経験が無いからこそ、負い目や引け目を感じることがないよう野球の技術やコーチングについて知識を吸収し、それをグラウンドで試行錯誤してきました。決して人に自慢できるような実績などはありませんが、私と同じように「野球経験がない(少ない)」方には少なからずお役に立てるはずです。

 

そして欲をいえば、野球経験者の方にも見てほしい。経験者だからこそ見えないこと・気づかないことがきっとあると思うんです。経験の有無に関わらず「よりよい指導者」を目指している方に、そのヒントのひとつとしてこのブログが届けば幸いです。

 

「よりよい指導者」と「よりよいチーム」が増えて、少年野球を始める子が一人でも多く増えますように。そんな願いを込めて、これから書かせていただきます。

 

それでは、今後ともよろしくお願いいたします。